事実は小説よりも奇なり

1926年12月4日土曜日、イギリス南東部のサリー州ギルフォード近くのニューランズ・コーナーの脇道で、車が草むらに突っ込んでいるのが発見された。
ライトが付けっぱなしだったものの、車内には誰もいなかった。
その後、警察の調べで、車の所有者はアガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティーと判明。そう、あの『ミステリーの女王』といわれたアガサ・クリスティである。
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前夜の気温は約2℃にもかかわらず、車の座席には毛皮のコートと小型ケースが残されたままだった。
寒空の中、コートも着ず、荷物も金もほとんど持たずにアガサはどこへ消えたのか・・・

当時、アガサは36歳。
すでに、推理小説家として活躍しており、出版されたばかりの7作目の作品『アクロイド殺人事件』で、人気作家に躍り出たばかりだった。
マスコミは、女流作家の失踪に色めき立ち、自殺や殺人、売名行為などの憶測が飛び、目撃情報が錯綜した。
しかし、失踪から11日後、事件は急展開を迎える。
イギリス北部ノース・ヨークシャー州の保養地ハロゲートにある高級ホテルでアガサは発見された。
給仕係が「似た人間が居る」と通報したのだ。

その後の調査で、アガサはこの時の記憶を失っていた事がわかった。

3日の午後9時45分に家を出て、車を乗り捨て、4日の午後7時にホテルに着くまでの約21時間、アガサの足取りはつかめなかった。
自宅から車の発見現場まで約60km、そこからホテルまで約320km。
コートや金を持たずにどうやって移動したのか、なぜ記憶喪失になったのか・・・
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結局、その後もアガサ自身はこの事件に関しては終生固く口をつぐみ、事件は未解決のまま幕を閉じたのである。
アガサの書いた小説以上のミステリーを残したまま、アガサは1976年に85歳でこの世を去ったのです。

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